光文社書籍特典

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「ゴール」を決めるときに大切なこと

■業務における「ゴール」

本書では、「担当業務」「目的」「ゴール」「課題」「スケジュール」を仕事を振る際にはっきりさせることが必要だと書きました。
この時の「ゴール」の決めるときに大切なことを書いていきたいと思います。

ここで、人によってはいろいろな言葉のとらえ方があり、特に「ゴール」と「目標」の細かな定義の違いに言及されている場合がありますが、私の場合はあまり細かいことにこだわらず、同じ意味で使っています。
どんな状態に達していたら、目的を達成したか言えるのかを具体的に表したもの「ゴール(目標)」とします。

担当業務のゴールの例として、
「(現状問題だらけの)〇〇システムを問題なく動作できるようにする」
「(年末に発売する)〇〇製品の設計を完了させる」
「展示会で〇〇のデモを実施する」
「〇〇企画書を完成させてマネジメント承認を得る」
などがあります。

■「ゴール」の先にあるもの

ここで、担当者の「ゴール」の先に何があるのかを示すのが大切だと考えています。
ただし、「目的」(なぜやるか)例:「売上10億円達成し会社に利益貢献する」を示すことではありません。

その先のメンバーの個人的な将来像(ビジョン)へと一歩進めて関連付けられると、チームメンバーにとって、その担当業務の「ゴール」の意味付けがより自分のものに変わってくるからです。

例えば、私が若手メンバーだった時には、ある業務を始めるときに、
「この業務を通して、一通りの設計業務を経験して、ある程度一人前に仕事ができるエンジニアになる」
というような個人的な将来像を描いていました。
ベテランのリーダーと話し合い、それまでの補助的な役割からステップアップすることを話しました。
そうなると、業務に取り組む姿勢もより真剣になった覚えがあります。

■まだ将来が描けない人は

また、若手メンバーの場合は、そこまで将来像を描けないかもしれません。
そんな時には、こんなことを身に着けて、こんな活躍ができるようになってほしいと、リーダーの期待の言葉をかけてあげるのもいいでしょう。

例えば、私がリーダーだった時には、
「この業務を通して、〇さんには新たに□業務の進め方を身に着けてほしいです。そうすれば、仕事を任せられる幅がもっと広がりますね。期待してます。」
と言っていました。
どうでしょうか。
こんな言葉をかけられたら、若手メンバーはうれしいと思いませんか。

■まとめ

このように各メンバーの個人的な将来像を「ゴール」の先に描くことができれば、メンバーのモチベーションが一段と上がってくるでしょう。
そのためには、リーダーが各メンバーが仕事にどんな思いを持っているのか知る必要があります。
仕事を一緒に始める際に、その思いをくみ取って、一緒に将来像を描くサポートができるといいですね。

「ゴール」の先に、メンバーの将来像を描こう

 

受け入れるのが困難な時に、人はどんな行動とるのか

相手の性格を変えることはできませんが、こういう理由でこの人はそういう人なんだと理解し、割り切ることができれば心理的な負担は減らすことができます。
ビビリーダーには心理的負担が大きいため、心理的負担を減らすために、相手がなぜこんなことを言ってくるのか解釈をするという方法があります。

心理学において、受け入れるのが困難なことに出会ってしまった場合に、その人が受け入れやすいように考え方を変えてしまうというものがあります。
これを防衛機制と呼びます。

※本書の中では、「置き換え」「合理化」「反動形成」について簡単に触れましたが、防衛機制にはたくさんの種類が存在しますので、本書の中では紹介しきれなかったところも含めて紹介します。

●置き換え
本当の欲求を抑圧し、身近で手に入れられる欲求を満足させることで充足すること。

例えば、上司がさらに上の上司に対する不満を、部下に八つ当たりして発散させるのがこれにあたります。
上司という立場を利用して、文句を言ってこない部下に必要以上に叱り、自分のストレスを発散するのです。
さらに上の上司は、同じことをやっていたりしますので、上の層から連鎖している可能性も高いですね。
こういうシーンをよく見たりしないでしょうか。

●合理化
満たされなかった欲求に対して、もっともらしい説明をつけることで認めがたい現実から目を逸らすこと。

例えば、イソップ物語に「キツネと酸っぱいブドウ」という話があります。
この話は、キツネが高い所にあるブドウを見つけて、食べようとしますが手が届かず、「あのブドウは酸っぱくてまずい」と言って去るという内容です。
つまり、うまくいかなかったことを正当化しているわけです。

●反動形成
苦痛な感情や受け入れがたい欲求を抑圧し、反対の方向の態度をとること。

例えば、自分の学歴に対する劣等感を隠して、自分より学歴が高い人に大きな態度をとることがあります。
意外と大きな態度をとっている人に限って、このような劣等感をもっていたりするものです。
あとよくあるのが、好きな女の子に意地悪をする男の子もこれです。
なんとなく気持ちはわからなくない感じがしませんか。

●抑圧
認められない欲求や苦痛な感情や記憶などを、無意識の層に押し込めて意識に上らせないようにすること。

例えば、虐待を受けた子どもが、虐待を受けた苦痛な記憶を忘れてしまうことです。
耐えられないような思い出したくない虐待の過去を、無かったことのように意識の下に押し込めて、なんとか自分を安定させようとするわけです。

●否認
出来事の意味の一部や全体を否定し、存在しないことにすること。

例えば、選挙に負けて、そんなはずはない、何か不正が行われたのではないかと認めないことがあります。
とにかく、何であろうと自分はそのことを認めないということです。

●同一化
相手の性格を取り入れて、自分がその人と同一になろうとすること。

例えば、憧れているスターの服や持ち物、行動を真似することです。
そうすることで、自分の評価を高めて欲求を満たそうとします。

●昇華
社会的に認められない欲求を、社会的に受け入れられる方向や、別のより高い目標を達成することで満たすこと。

例えば、攻撃的な欲求を、得意なスポーツに打ち込んで自信の能力を発揮することです。
プライベートがうまくいっていない不満を、仕事に打ち込んで成果を出すというのもあります。

●補償
ある部分に劣等感を感じている場合には、別の得意な性質で優位に立つことで劣等感を埋め合わせること。

例えば、スポーツが苦手な分、勉強で優位に立って劣等感を埋め合わせことです。
この場合、昇華ではポジティブな方向転換を行うのに対して、補償はネガティブを消すために行っている違いがあります。

●知性化
感情や欲求、葛藤などを意識化して開放するのでなく、知識を集めたり抽象化したりする知的態度をとること。

例えば、理論武装することです。
合理化は都合よく解釈しますが、知性化はより理論的に対処します。
病気の不安を、生存率や様々な治療法の知識を得ることで、払しょくすることもこれにあたります。

●愛他主義
自分は満たすことができなかった欲求を、他社が満たすことのために献身的に尽くすこと。

例えば、親が実現することができなかった夢を、子供に託して支援することです。
相手の願望を実現することで、自分も間接的に願望が満たされたような気持ちになります。

●ユーモア
苦痛における不快な感情でエネルギーを消費するのではなく、笑い飛ばして苦痛を発散させること。

例えば、太っているコンプレックスを、あえてネタにして笑いに変えることです。
いわゆる自虐ネタですね。

どうでしょうか。
こういうの自分もやっているかもと感じるところもあるのではないでしょうか。
逆に、このようなことを理解しておくと、相手がこんな気持ちをもっているのかなと理解してあげることにもつながります。

相手の行動の理由が分かれば、相手をもっと受け入れやすくなる

<参考文献>
リカレントキャリアデザインスクール キャリアコンサルタント養成講座テキスト

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